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story 未来に語り継ぎたい名馬物語

未来に語り継ぎたい名馬物語 66

39年ぶり牝馬の宝塚記念制覇
スイープトウショウに寄り添いて

勝木淳 ATUSHI KATSUKI

2021年10月号掲載掲載

2歳時から世代屈指の脚力を誇り、秋華賞で念願のGI初制覇。
古馬となり並みいる強豪を退けてドリームレースに勝利した、気まぐれ女王の姿を辿る。

    ©K.Yamamoto

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     池添謙一と角田晃一。大一番に強い勝負師として知られる二人の名手のリレーによってスイープトウショウは全24戦を戦った。とりわけ池添は3歳春から3年8カ月、苦楽をともにした。それは文字通りだったにちがいない。ゲートを嫌がり、馬場入りも拒否、調教すら容易にさせてもらえない。GI3勝のスイープトウショウはほかに類を見ない気難しい名馬だったからだ。スイープトウショウの鉄のような意志に根気強く付き合った池添の存在がなければ、GI3勝の栄光はなかっただろう。

     とりわけ2005年宝塚記念は、当時39年ぶり史上2頭目の牝馬の優勝という偉業だった。馬場の真ん中を豪快に攻めあがり、強力牡馬陣を一掃する美しい女王の走りは、いまも鮮明に記憶に残る。

    「ワガママ」ぶりが印象的なスイープトウショウ。 彼女を池添謙一騎手が信じたからこそ、栄光は訪れた©H.Watanabe

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