story 未来に語り継ぎたい名馬物語
未来に語り継ぎたい名馬物語 07
絶対王者として君臨した皇帝
シンボリルドルフと日本競馬
2015年9月号掲載掲載
日本競馬史上初となる無敗での三冠制覇やGⅠ7勝など、記録にも記憶にも残る偉大な名馬で、いまだに”最強馬”として同馬を挙げるファンも多い。
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「史上最強馬」
ディープインパクトがそう呼ばれる以前、多くの競馬ファンはシンボリルドルフのことをそう評した。
そして、“皇帝”と呼ばれたシンボリルドルフ以前では、五冠馬シンザンがそう言われ、日本の競馬界に属するホースマンにとって、「シンザンを超えろ」が長い間、強い馬作りのキャッチコピーとされていた。
これといった定義があるわけではないので、何をもって史上最強馬と言うかは人それぞれだが、この3頭に共通している項目は、多々ある。
まず3頭はいずれも三冠馬であること。そして、取りこぼしがほとんどないこと。また、負けても大敗することはなく、惜敗だったことなど。
これほどに優秀な馬だから、当然、そうそう世に現れるものではない。シンザンのあと、シンボリルドルフが登場するまでには20年の歳月が流れ、シンボリルドルフからディープインパクトまでは実に21年の月日を要した。
つまり、シンザンからディープインパクトまでの半世紀弱の間に、唯一現れた“史上最強馬”が皇帝・シンボリルドルフなのである。
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